2015年6月19日。今日は彼の誕生日☆
みなさん、こんにちは!みっちょんです(*´▽`*)
青森県内、晴れの日が続いております。梅雨入りはまだとのことで、農家さんにとってはそろそろ恵みの雨がほしいところではないでしょうか。
さて!そんな今日は、彼の誕生日。それも106回目の。
もうおわかりですね?そうです、作家・太宰治の誕生日。
と、いうことで芦野公園では生誕祭が開催されていました!
みっちょんは乗務だった為、車内で生誕祭に参加するみなさんとお話させていただいただけですが…みなさんの太宰さんに対する愛情や太宰作品に寄せる想いをひしひしと感じることができ、あったかい気持ちになりました(*´▽`*)
そんな今日は、太宰列車に乗務のアテンダントは太宰マント「風」(←ここ、大事。笑)ポンチョを身にまといお客さまをお出迎え~。
数年前にjunjunが手づくりしたもの。アテンダントは大切に使っております☆
せっかくの良い機会ですもの。
太宰生誕祭の今日は太宰作品に触れてみようじゃありませんか!
みっちょんが好きな作品は様々ありますが…ここでもいくつか紹介しているので、今日は何がいいかなぁ。。
「富嶽百景」なんてどうですか。
後に奥様になる石原美知子さんとのお見合いの前後の出来事が綴られた作品。
この見合いのお世話をしたのが、作家・井伏鱒二。
そして、富嶽百景の舞台となったのが山梨県御坂峠にある天下茶屋。そこへ行くよう勧めたのも井伏鱒二。
富嶽百景は国語の教科書で読んだ記憶があります。
文学青年たちが太宰を訪ねてきて一緒に飲んだ後、眠れない太宰はどてら姿で外に出ます。
夜の十時ごろ、青年たちは、私ひとりを宿に残して、おのおの家へ帰つていつた。私は、眠れず、どてら姿で、外へ出てみた。おそろしく、明るい月夜だつた。富士が、よかつた。月光を受けて、青く透きとほるやうで、私は、狐に化かされてゐるやうな気がした。富士が、したたるやうに青いのだ。燐が燃えてゐるやうな感じだつた。鬼火。狐火。ほたる。すすき。葛の葉。私は、足のないやうな気持で、夜道を、まつすぐに歩いた。下駄の音だけが、自分のものでないやうに、他の生きもののやうに、からんころんからんころん、とても澄んで響く。そつと、振りむくと、富士がある。青く燃えて空に浮んでゐる。私は溜息をつく。維新の志士。鞍馬天狗。私は、自分を、それだと思つた。ちよつと気取つて、ふところ手して歩いた。ずゐぶん自分が、いい男のやうに思はれた。ずゐぶん歩いた。財布を落した。
この場面が妙にわたしの記憶の中に残っています。なぜだかはわからないのですがね…。
とってもいい気分だったんだろうなぁ、と今のみっちょんは想像しています。
財布を落とした。というオチが何とも言えない。財布を落としても、不思議と平気だったそうです。
そして…
ふと、いま来た路を、そのとほりに、もういちど歩けば、財布は在る、といふことに気がついた。懐手のまま、ぶらぶら引きかへした。富士。月夜。維新の志士。財布を落した。興あるロマンスだと思つた。財布は路のまんなかに光つてゐた。在るにきまつてゐる。私は、それを拾つて、宿へ帰つて、寝た。
落とした財布を無事にみつけて、安心して眠りについたと。
まだまだ話は続きますが、みっちょんのずっと印象に残っていた一場面をご紹介しました☆
ぜひとも一度、手に取って読んでみてください。
この山梨の天下茶屋で働いていたことがある、と車内でお客さまから教えていただくこともよくあります(*´▽`*)
明日は太宰検定の日。
太宰列車も運行中。
太宰作品に触れてみる、いい機会ではないでしょうか☆
太宰治好きを公言している芸人、ピース又吉さんも芥川賞にノミネートされましたね。
明日はBS朝日13:00~「ふるさとバンザイ」でピース又吉さんと観光カリスマ・角田周さんが生中継で登場します!
観ねばー!!